ザ・珍本ニュース

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「河童は我々人間が河童のことを
知つてゐるよりも遥かに人間のことを知つてゐます。
それは我々人間が河童を捕獲することよりもずつと
河童が人間を捕獲することが多い為でせう。
捕獲と云ふのは當らないまでも、
我々人間は僕の前にも度々河童の國へ來てゐるのです。
のみならず一生河童の國に住んでゐたものも多かつたのです。
なぜと言つて御覽なさい。
僕等は唯河童ではない、
人間であると云ふ特權の為に働かずに食つてゐられるのです。」

芥川龍之介『河童』より



というわけで
文芸専修に
奇妙な本が一冊届きました。
河童の国はどうやら芥川によるとあるようなのですが
実際、河童共和国から一冊、文芸専修室に届きました。

そのタイトルも

『河童尻子玉百図譜』

著者は

河童痴人


元人間、元日本人だったらしく
絵のみならず
日本語も俳諧味といっていいような味わいのある文章をお書きになっておられます。
内容は
尻子玉を求めて三千里とでも言いましょうか
織田信長やら徳川家康、石川五右衛門、小野小町といった歴史上の人物から
市井のひとびと、
果ては
動物まで
極上の尻子玉を
河童たちが求めて旅するものとなっております。
例えば
水面にたゆたうアヒルを
見上げて河童が
その尻子玉に思いをはせ
垂涎して


「アヒルかも白いかもよ」


と呟いたり、しています。


きっと河童共和国では
Qui Qui Quo Quo
などと河童語で書かれ
グルメ本として歓迎されていることでしょう。

いつでもこの本をお貸しできますので
興味のある人は
文芸専修室へ、どうぞ。



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by waseda-bungei | 2008-03-18 15:48 |