演劇映像シンポジウムのおしらせ (助手・辻村永樹)

演劇にかんするシンポジウムのおしらせです。
演劇映像専修の藤井慎太郎先生がオーガナイズされています。

以下、プログラムの概略です。

>>>>「演劇・国家・政治 現代演劇の戦略」<<<<

「現代演劇の再創造 公共劇場と演劇教育の役割」(日本語通訳つき)
パネリスト エマニュエル・ヴァロン、ジャン・ジュルドゥイユ、西堂行人、宮沢章夫
2005年10月1日(土)14:00-17:00 
会場 戸山キャンパス(文学部)36号館681教室

国家や地方自治体などの公権力が、文化の全面的な保証人となる制度は、その限界を見せ、今日、市場が支配する領域は世界的にますます拡大してきています。その中で、演劇人および劇場が手にしている自由もまた、変容しつつあります。文化が、民主主義の要請よりもマーケットの要請に左右されるようになる時代に、公共劇場は、そして演劇教育は、何をすることができるのか、何をすべきなのでしょうか。演出、劇作、批評、政策、さまざまな側面から演劇および演劇教育に関わる4人が議論します。

「現代演劇における < 国際性 > の系譜学」(日本語通訳つき)
講師 エマニュエル・ヴァロン、ジャン・ジュルドゥイユ
コメント ハンス=ティース・レーマン、エレン・ヴァロプル
2005年10月3日(月)18:00-21:00
会場 西早稲田キャンパス14号館8階801会議室

今日、現代芸術が外部の他者(性)を志向することは、もはや自明のことにも思われます。特に20世紀後半には、国家の境界線は、乗り越えられるべき存在として位置づけられてきましし、現在でも国際コラボレーションは、アーティストや行政にとっての需要は大きいものです。グロトフスキ、ブルック、ムヌーシュキン、バルバといった、戦後現代演劇の創始者たちにとっての「国際性」が持つ意味の差異を考えるとともに、現代演劇における国家とその境界線の意義をたどり直します。


「ヨーロッパ演劇の現在と未来」(日本語通訳つき)
講師 ハンス=ティース・レーマン、エレン・ヴァロプル
コメント エマニュエル・ヴァロン、ジャン・ジュルドゥイユ
2005年10月4日(火)18:00-21:00
会場 西早稲田キャンパス14号館8階801会議室

紆余曲折を経ながら統合が進むヨーロッパにおいて、国民演劇としての各国演劇の総体ではないような、ヨーロッパ演劇を見出すことはできないでしょうか。現代演劇において、国家や文化を横断するような、「ポストドラマ的」な特徴を見出すことは可能ではないでしょうか。伝統、テクスト、身体、空間をキーワードに、境界の意味を改めて問い、ヨーロッパの演劇に見られる新しい政治性と社会性を考察します。

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詳細、参加方法については以下のとおりです。

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早稲田大学では、フランスのみならずヨーロッパの演劇研究の拠点となっているパリ第10大学より、エマニュエル・ヴァロン、ジャン・ジュルドゥイユ両教授を招聘し、現代演劇の表象=上演システムにおける「政治(性)」の問題を再考する研究会およびシンポジウムを開催することとなりました。

ジュルドゥイユ氏は、パトリス・シェローと並んで著名な演出家ジャン=ピエール・ヴァンサンの片腕として長年ドラマトゥルグを務め、彼自身演出家としてもフランス国内外で高い評価を受けています。フランスにおけるドイツ演劇の第一級の専門家・翻訳家として、ビュヒナー、ブレヒト、ハイナー・ミュラーをフランスに紹介した功績でも知られている、異色ともいえる演劇人・大学人です。

ヴァロン氏は、政治学と演劇学の両方を専門とする、これまたユニークな大学人・演劇人です。フランスそしてヨーロッパにおける文化政策のスペシャリストとして、文化省や演劇界との数々の仕事を実現させてきました。民主主義と古典悲劇を両立させた古代ギリシャ以来、演劇と政治が取り結んできた関係について、深い思考を展開しています。サーカス、大道芸の支援組織オール・レ・ミュールの会長も務められた経験の持ち主です。

このお二人に加えて、今回は、さらに豪華なゲスト陣が皆さんをお迎えします。10月1日のシンポジウムには、日本の演劇界を代表する批評家・西堂行人氏と演出家・宮沢章夫氏を迎え、フランスと日本における公共劇場と演劇教育の問題を考えます。

さらに10月3・4日の研究会では、『ポストドラマ演劇』の著作によって世界的に知られている、ドイツの演劇研究者ハンス=ティース・レーマン氏と、エレン・ヴァロプル氏の参加も得られることとなりました。これだけの演劇人が集まります。ぜひともお見逃しなく、おいでください。

すべての催しへの参加は無料ですが、会場準備のため、事前の申込みをお願いいたしております。fujiis@waseda.jpまで、件名を「現代演劇の戦略」とした上で、お名前、ご参加の日程、参加人数、当日連絡先を記したメールをお送り下さい。大勢の方々の参加を心よりお待ちしております。

なお、9月29・30日には、通訳なしでフランス語のみでおこなわれるセミネールも予定しております。関心のある方はfujiis@waseda.jpまで詳細をお問い合わせ下さい。


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主催 早稲田大学21世紀COE演劇研究センター
   早稲田大学演劇博物館
   早稲田大学第一文学部演劇映像専修
   日仏演劇協会
協力 東京大学表象文化論研究室
   フランス大使館文化部
   パリ第10大学演劇映画表象研究センター
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# by waseda-bungei | 2005-09-26 11:21 | 講演会

変"漢"ミスコンテスト (青山南先生)

ワープロの変換ミスは、いまや、ありふれた光景となって、悲しいなあ、と思ってましたが、このほど発表された漢検主催の「変漢ミス・コンテスト」の結果をみて、考えが変わりました。

変換ミスは、言葉遊びの世界に直結しているんですね。言葉の音のもつおかしさがあらためて楽しめます。パソコン、バカにできません。

いままでのコンテストの結果も読めます。言葉の豊かさを味わってください。

https://www.challenge-net.jp/henkan/

コメント:ワープロの変換ミスをねたにした小説に、清水義範の 「ワープロ爺さん」 (『永遠のジャック&ベティ』 所収) があります。おもしろいです。(助手・辻村)
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# by waseda-bungei | 2005-09-16 10:20 | ことば

文芸専修夏季講演会の報告

7月9日に、2005年度文芸専修夏季講演会として、小説家の桐野夏生氏と松浦理英子氏の対談 「文学にとって〈魂〉とは何か」 を開催しました。

300人収容の教室は満員になり、立ち見も出るほどの盛況でした。
秋にも講演会を予定しておりますので、ご期待ください。


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画像はおふたりの最新作。桐野夏生 『魂萌え!』、松浦理英子 『裏ヴァージョン』

リンク:
桐野夏生ホームページ BUBBLONIA
松浦理英子ファンサイト あなたにしか感動しない。
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# by waseda-bungei | 2005-07-15 17:14 | 講演会

『イエスという男』 『書物としての新約聖書』 (多岐祐介先生)

1) 田川建三 『イエスという男』 (最近、新装改訂版が出ました。旧版より、はるかにいいです)
2) 田川建三 『書物としての新約聖書』

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権力によって形成された、いわゆる定説 (つまりはデマゴーグ) を、学の力で破っていく快感。
新約学の書物ではあるが、文芸批評・文学研究の態度を考えるにも、刺激的であり、教訓的である。
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# by waseda-bungei | 2005-06-21 16:18 |

東京国際ブックフェア (助手・辻村永樹)

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7月7日から10日まで、東京ビッグサイトで、第12回東京国際ブックフェアが開催されます。世界25カ国から650社が出展する、日本最大の本のお祭りです。くわしくはサイトをごらんください。

この展示会の無料招待券が専修室にあります。先着20名です。希望するかたは、専修室まで取りにきてください。

出版や本の流通に興味があるひと、図書館や出版社や書店ではたらきたいとおもっているひと、たくさんの本に囲まれているのがすきなひとは、いちどのぞいてみるとよいでしょう。
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# by waseda-bungei | 2005-06-17 11:49

行ってきました『ボブ・ディランの頭のなか』の試写会 (野崎六助先生)

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こんなにこんなに待ちこがれた映画は近来なかった。その日が待ち遠しくて待ち遠しくて、指折り数えるなんてことまで……。

一年以上前だったんだな。この作品の話を聞いて、じっさいに観たやつの失望まじりの感想も確かめて、こりゃゼッテー日本公開はネーよなと諦めたのは。2004年1月1日の日記に、そう書いてあった。

ところがところが。
観ると聴くとでは大違いというのはこのことだ。
タイトルがスクリーンに映ったとたんにガンときた。「アメリカの裏庭」南米某国の猥雑なスラムの映像に、ラジオ伝道師のがなり声(フレーズは明らかにディランの詩だ)がかぶさり、そして真心ブラザーズの「マイ・バック・ペイジ」が流れてくるともう、ガンガンガンときたね。

この男は、映画を使って新曲を発表したのだ。

『ボブ・ディランの頭のなか マスクド・アンド・アノニマス』は7月23日より、渋谷シネパレスでレイトロードショー公開の予定。

参考サイト:
Masked and Anonymous 公式サイト (英語)
ボブ・ディランのあらましな40年間 (Sony Music)
LOVE minus ZERO / no Limit 野崎六助ホームページ
LOVE minus ZERO 野崎六助ホームページ別館

コメント:ボブ・ディランのベスト盤が専修室にあります。(助手・辻村永樹)

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# by waseda-bungei | 2005-05-19 13:11 | 映画

追悼 平岡篤頼先生 (助手・辻村永樹)

早稲田大学名誉教授で文芸専修の初代主任でもあった平岡篤頼先生が、5月18日にご逝去されました。ここに追悼の意を表するとともに、先生のご冥福をおいのりいたします。

先生は近現代フランス文学がご専門で、とくにヌーボー・ロマンをはやくから日本に紹介したひとりでした。その方面の翻訳に、アラン・ロブ=グリエ「迷路のなかで」「快楽の漸進的横滑り」、マルグリット・デュラス「ロル・V・シュタインの歓喜」、クロード・シモン「路面電車」「フランドルへの道」などがあります。「フランドルへの道」の翻訳でクローデル賞を受賞されています。

また、小説家としても活躍されていました。「消えた煙突」「赤い罌粟の花」は芥川賞の候補にもなりました。

そのほかのご著書に、「変容と試行」「文学の動機」(河出書房新社)、「パリふたたび」(小沢書店)などがあります。この3冊は文芸専修室においてあります。

参考:
文芸専修卒業生、コラムニスト勝谷誠彦氏の日記サイト『勝谷誠彦の××な日々。』より2005年05月19日

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# by waseda-bungei | 2005-05-19 12:15 | ひと

古書 往来座 (多岐祐介先生)

雑司ヶ谷(明治通り沿い、池袋駅から5分)に、「古書 往来座」という古本屋があります。

ご主人も、奥さんも、二文表芸の卒業生(2001年卒)で、若き読書人たちの溜り場になりつつあります。ご主人がいるとき、「早稲田の文学部生です」と言うと、マケてくれます。きっと。

青山南先生も、お姿を見せられました。

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コメント:「鬼子母神」の鬼の字に、つのがないのに気がつきましたか。この地名のもとになったインドの女神、訶梨帝母は、はじめは子供をとって食べる鬼でしたが、お釈迦さまに諭されて改心して神さまになったので、雑司ヶ谷の鬼子母神にはつのを書かないのだそうです。(助手・辻村永樹)
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# by waseda-bungei | 2005-05-14 03:38 | おみせ

「群像」最新号 (青山南先生)

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「群像」の2005年6月号に、星野智幸先生と角田光代さんの愉快な対談がのっています。

話題は、始めから終わりまで、文芸専修のことで、タイトルは 「小説は学べるか? 教えられるか?」。星野先生と角田さんはほぼ同期の文芸専修の出身です。

星野:角田さんは何しろ小説家になろうと思っていらして、早稲田を選んだのはそのためなんですよね。
角田:そうです。そこに行けば小説家になれるんだろうと思って行ったんです。
星野:実際そうでしたか?
角田:なれましたねえ。
星野:それはすごい(笑)。


「群像」は文芸専修室にありますから、読みに来て、ぜひぜひ、小説家になる秘訣(?)を知ってください。

対談のなかで角田さんが言及している「ある書店のPR誌」は紀伊国屋書店刊の「アイ・フィール読書風景」で、「特集 ライターズワークショップへようこそ」はここで全文が読めます。ぼくもおしゃべりしてますが、星野先生も宮沢章夫先生も原稿を寄せていらっしゃいます。

参考サイト:
WEB本の雑誌/作家の読書道:角田光代
星野智幸アーカイヴス

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# by waseda-bungei | 2005-05-08 11:36 | ことば

シェイクスピア映画 (梅宮創造先生)

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ソ連の白黒映画、グリゴリー・コジンツェフ監督の『ハムレット』 (1964) をビデオで観たが、あまり感心しなかった。前から気になっていた映画なので、一度見て、やっと宿題を終えたような気分だ。

これよりもやはりケネス・ブラナーがいい。憂鬱にして剽軽、無気力にして情熱家、深刻の底に沈むかと思えば、たちまち朗らかな狂人になり変る。ケネス・ブラナー監督・主演の『ハムレット』 (1996) は実に見ごたえがある。

ついでながら、もう一つお勧めはトレヴァー・ナン監督の『十二夜』 (1996)。この二つのビデオを観ただけで、もうシェイクスピアの毒もたっぷり廻るはずだ。

参考:梅宮先生が過去に執筆されたエッセイ (『ぷりいず』 2000年4月号)

コメント:コジンツェフ監督の「ハムレット」のDVDが専修室にあります。(助手・辻村永樹)

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# by waseda-bungei | 2005-05-06 18:21 | 映画